てんとう虫とカマキリが働く畑|梶谷農園が「無農薬」と言わない理由
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広島・三原の梶谷農園では、化学合成農薬を使いません。畑で働くのは、てんとう虫やカマキリ、そしてカエルたち。「生きた農薬」とともに、ハーブやベビーリーフ、エディブルフラワーを育てています。この記事では、私たちが「無農薬」とあえて言わない理由と、虫と共存する畑のことをお話しします。
【「無農薬」とうたわない理由】
「無農薬」と言うには、認証を受ける必要があります。梶谷農園は有機JASなどの認証を受けておらず、「無農薬」とも「有機栽培(オーガニック)」ともうたっていません。栽培中に化学合成農薬は使いませんが、てんとう虫やカマキリといった「生物農薬」——つまり生きものの力を借りています。無農薬と言う言葉だからではなく、実際に食べて頂いて美味しいものだから食べて頂きたいです。
【てんとう虫とカマキリは、畑の働き者】
アブラムシが出たら、保存しておいたてんとう虫に働いてもらう。カマキリの卵を見つけたら、そっとハウスに迎え入れる。おかげでハウスの中は、益虫でいっぱいです。
青虫が葉を食べることもありますが、青虫に寄生する蜂が来ていれば、青虫もそっと草むらへ移します。益虫が増えるのを願って。雨上がりに元気に跳ねるアマガエルも、虫を食べてくれる頼もしい仲間です。蜂も、種類によっては虫を食べてくれますし、鳥も虫を食べてくれるので巣箱を設置します。農薬で一掃するのではなく、畑全体の生きもののバランスを整える——それが私たちのやり方です。ただ、カエルによってくる蛇には、苦手な人もいるので苦慮するところです。
【草も土も、手をかけて】
草取りは、手作業です。いかにお金を生まない草取り作業を減らせるかは、頭の使い所です。
化学肥料は、40年以上前から使っていません。牛糞や鶏糞など、完全に発酵させた堆肥で土を育てます。畑から出る大量の野菜くずは、鶏に手伝ってもらって循環させています。手はかかりますが、土が元気だと、葉の色も香りも安定するのです。

【虫がいるのは、安心の証】
そんな畑なので、ときどき小さな虫が葉にまぎれることがあります。可能な限り出荷前に井戸水でていねいに洗い、見える範囲で可能な限り取り除いていますが、完全にゼロにはできません。
でも、虫がいるのは農薬を使っていない証でもあります。虫に葉を食べられた野菜は、自分の身を守ろうとして味が濃くなるとも言われます。世界一のレストランと称されたnomaには、虫そのものを食べに世界中から人が集まったほど。お手元に届いたら、さっと水で洗ってお召し上がりください。
【花のとなりには、蜂もいます】
エディブルフラワーが咲く花畑のとなりには、日本蜜蜂の巣箱を置いています。農薬を使わない畑だから、蜂たちも安心して蜜を集めに来てくれます。野山と畑の花から集めた「百花蜜」は、この畑ならではの副産物です。

【おわりに】
手間のかかるやり方です。それでも、虫も人も安心して関われる畑でありたい——そう思っています。梶谷農園のハーブや野菜は[オンラインショップ]から。栽培や扱い方のご質問は[よくあるご質問]もご覧ください。